現状レポート

2019/06/01

取材第25回-1週目 児童養護施設 宇宙 [施設長]岩田 澄男さん

子どもたちの将来を見据え、自立に繋がるサポートに力を入れています

児童養護施設 宇宙 [施設長]岩田 澄男さん

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児童福祉施設宇宙(そら)は、社会福祉法人清修会により、運営されている児童養護施設です。
平成15年4月、高齢者向けの介護施設の運営からスタートした清修会でしたが、高齢者のみならず社会福祉全般に幅広く関わりを持っていきたいとの思いから、児童福祉施設宇宙(そら)が立ち上げられる運びとなり、平成25年2月1日に開設されました。現在、愛知県下にある児童養護施設の中で、2番目に新しい施設です。
もともと中舎としてスタートした宇宙(そら)ですが、現在は幼児ユニット・男子ユニット・女子ユニットの3つのユニットで構成され、定員48名で現在2歳から18歳までの39人の子どもたちがスタッフと共に共同生活を送っています。

児童養護施設 宇宙(そら)の理念は、「安らぎと調和」です。家庭的な雰囲気を大切に、子どもたちそれぞれが心から安心して日々を送れるように、子どもたちに寄り添いながら、きめ細やかなサポートを行っています。また、子どもたちそれぞれの気持ちを尊重することを大切にしています。例えば、施設やユニット内で何かを行う時や決める時には、子どもたちに意見を聞き、できるだけ子どもたちの声を取り入れるようにしています。当施設は、開設からまだ日が浅いこともあり、子どもたちと年齢の近い、若いスタッフが多いのも特徴です。子どもたちにとってはもちろん、スタッフにとっても居心地のよい場所、「ざっくばらん」に子どももスタッフも気軽に何でも言いあえる、わきあいあいと過ごせる場所であり続けたいと考えています。

日々子どもたちと一緒に過ごす児童指導員や保育士はもちろん、栄養士や家庭支援専門相談員など、当施設で働く全てのスタッフ共通の目標として掲げていることは、ここで暮らす子どもたちが社会に出た時に、きちんと自立した生活が送れるようにサポートしていくことです。子どもたちの中には18歳で施設を退所後、家族を頼ることなく、一人で生きていくことを余儀なくされる子もいます。施設で暮らす子どもたちは、家庭の中では自然に身につけられること、親の姿を見て覚えたり教えてもらったりする機会や経験に恵まれていないため、私たちがサポートしていく必要があるのです。例えば、ご飯の炊き方や簡単なおかずの作り方といった自炊の基本や、銀行や役所の手続きなど、社会に出てから困ることのないように、自立に向けての支援に力を入れています。

令和元年の夏、ようやく子どもたち待望のグラウンドが整備されます。子どもたちの日常の遊び場やクラブ活動の場としての利用はもちろん、「ミニ運動会」など、地域の皆さまにも楽しんでもらえる行事を設けていきたいですね。地域の方々との交流を積極的に行うことで、施設や子どもたちへの理解を深めていただける機会になればと考えています。

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※掲載されている情報は、2019年4月現在の情報となります。

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