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2025/10/17

美桜の杜さんの取材に行ってきました。


10/16、地域では昔からなじみのある児童養護施設「美桜の杜」を訪問しました。
本日は、お二人の職員さんと施設長さんから貴重なお話を伺うことができました。

はじめにお話を伺ったのは保育士さん。ご自身の幸せな生い立ちに感謝し、その恩返しとして子どもたちに関わっているという動機にまず感動しました。「関係が築くことが難しい」と感じていた子から退所するときに「辞めないでね」という手紙をもらった話は、子どもたちには、ちゃんと気持ちが伝わっていることを教えてくれました。「立派な大人になりたい」と頑張る彼女に、私は**「無理せず、ダメなところも見せていいんだよ」**と伝えました。素直さが一番子どもたちに伝わるのではないでしょうか。

2人目でお話を伺った児童指導員さんは、言語聴覚士の資格を持ち、専門的に子どもたちを支える方です。最初は**癇癪(かんしゃく)**への対応に悩み、何もできない自分に苦しんだそうですが、今は先輩と協力しながら、癇癪の後に振り返りができるまでに成長したそうです。「自分の気持ちをうまく伝えられない子どもの言語化を助けたい」という目標に、あきらめずに試行錯誤するプロ意識を感じました。

職員のお二人とも、子どもたちの言葉にならない「見えない気持ち」を信じ、自分の壁にぶつかりながらも、子どもの未来のために成長しようと努力されていました。地域に根ざした温かい場所で、熱意と愛情を持って子どもたちと向き合う職員さんの献身的な姿勢が、とても心に残りました。

最後に、施設長さんのお話を伺いました。自然体で築く「帰れる場所」、施設の「土台」を支える存在と感じました。施設長さんは、30年以上の勤務経験を持つベテランでありながら、「ザ・日本のお母さん」を思わせるような、穏やかで気負いのないお人柄が印象的でした。偉い立場にもかかわらず、同じ目線で接してくださる、その優しい笑顔に安心感を覚えました。また、困難を乗り越えた「自然体」のリーダーシップを感じました。施設が最も大変な時期に施設長に就任され、ご自身の子育てとの両立もあり、何度も辞めようと思われた経験があったとのことです。それでも続けてこられたのは、彼女の持つ**「静かにそこにいるだけでいい存在感」**にあると感じられました。施設長さんが目指しているのは、退所した子どもたちがいつでも**「戻れる場所」としての土台作り。それを気負うことなく、自然体で、感覚的**に実践されている姿は、まさにこの施設に必要なリーダーの形だと思いました。

今回の取材を通して私が感じたことは、
「いろんな施設長がいてもいい。でもこういう人が児童養護施設には必要」ということ。この施設長さんのように、優しさと経験に裏打ちされた自然体で、子どもたちを包み込むことのできる存在こそが、児童養護施設の「安心感」を形作っているのだと思いました。こちらの取材記事は、編集作業を得て、11月頃に公開できればと思っていますので、しばらくお待ちください。
事務員 永田

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