現状レポート

2019/06/15

取材第25回-3週目 児童養護施設 宇宙 [養護課長・家庭支援専門相談員]坂 直道さん

子どもや保護者の方を支えることで、家庭復帰へと繋げていきたい

児童養護施設 宇宙 [養護課長・家庭支援専門相談員]坂 直道さん

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保育学部を卒業し、名古屋市内の児童福祉施設で児童指導員として2年間の勤務をした後、平成25年7月から、宇宙(そら)で子どもたちの支援に携わっています。子どもに関わる仕事に初めて興味を持ったのは、高校生の頃です。私は工業高校出身なのですが、工業高校では授業の一環としてさまざまな仕事を経験できる職場体験があり、「保育園」での仕事を体験したことで、子どもに関わる仕事に興味を持ち、保育学部へと進学しました。
その後、大学時代に出会ったゼミの担当教授が児童養護の先生だったこともあり、夏休みなどに児童養護施設でアルバイトするようになりました。いろいろな事情を抱えて施設で暮らしている子どもたちと触れ合っていく中で、「何か子どもたちの支えや助けになってあげられたら…」との思いから、児童養護の道へ進みたいと思うようになったのです。

現在は、家庭支援専門相談員として児童相談所や保護者の方々との窓口業務や、各ユニットのリーダーの取りまとめを担当しています。
家庭支援専門相談員とは、ファミリーショーシャルワーカー、すなわち子どもを含む家庭全般をサポートする役割です。保護者の方の病気や経済面などさまざまな理由から施設で暮らしている子どもが家庭復帰できるように、子どもはもちろん、保護者の方への支援も行っています。子どもが家庭復帰していくためには、保護者の方・児童相談所・児童養護施設それぞれが子どものことを考え、協力し合うことが何よりも大切なことなのです。

子どもたちに携わる仕事を始めて、今年の春で9年目を迎えました。仕事をはじめた頃は、何と言っても、子どもたちの成長を見るのが楽しみで、それが日々のやりがい・原動力になっていたと思います。家庭支援相談員として、保護者の方のサポートをする今、やはり子どもたちの家庭復帰をサポートできることが大きなやりがいです。もう1度子どもと一緒に暮らしていくために、保護者の方もがんばっています。だからこそ、子どもたちが家庭復帰できるように、また復帰後の生活が滞りなくなされるように、支援していきたいと考えています。

これから積極的に取り組んでいきたいことは、スタッフが長く働いていける環境づくりです。子どもたちと向き合う仕事は、楽しいことばかりではありません。例えば、仕事でつまづいた時、気軽に相談してもらえるように、風通しのよい雰囲気づくりを大切にしています。まだ若いスタッフが多い施設なので、時には一緒に食事に行くなど、仕事を離れてコミュニケーションをとる機会も設けるようにしています。スタッフそれぞれが気持ちよく働けること、良好な関係を維持することで、子どもたちへのよりよい支援に繋がっていくと考えています。

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※掲載されている情報は、2019年4月現在の情報となります。

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