2024/04/14
取材第36回-2週目 児童養護施設 中日青葉学園 あおば館[施設長]倉橋 幸彦さん
施設長とファミリーホーム、非常勤講師と3足のわらじを履く日々。子どもはみんな、可能性を秘めています。
私は2000年に児童指導員として、あおば館に入所しました。2012年に独立し、一度当施設を離れてファミリーホームの運営を始めています。ファミリーホームは今も続けていますが、3年ほど前にご縁があり、再び当施設へ戻る事となりました。2021年より施設長を務めています。あわせて、大学・専門学校での非常勤講師や社会的養護についての研究活動にも取り組んでいます。
あおば館はホーム制を採用しています。現在は6つのホームがあり、それぞれで異なるルールを設定しています。家庭状況や発達は個々で異なるため、ルールを全体で統一すると、子どもも職員も不自由するのではないでしょうか。それぞれのホームでルールを作る事で、個性やオリジナリティが出ていると思います。ホーム個々の養育に関しては、私からはなるべく干渉しすぎないよう心がけています。極端な方向性の違いがなければ、ホームごとの養育や支援方針を貫くよう指導しています。正直、歯がゆさを感じる時もありますが、職員を信じて見守っています。
大人と子どもの関係で大切なのは愛着関係です。子どもの成長や発達には、愛着関係を幼少期に結べるかどうかがカギを握ると感じています。交替勤務ではなかなか難しいかもしれませんが、私たち職員が愛着関係を補っていけば、子どもも幸せになれるはずだと信じて関わり続けています。子ども一人ひとりに、職員でなくてもいいからその子だけの特別な人を作ってあげることができればいいのになぁといつも考えています。
当施設を巣立った子が、再び訪ねてくれた時はとても嬉しいです。苦しく辛い状況の相談を受ける事もありますが、現状を報告してもらえるとモチベーションになります。職員からの報告や研修に対するコメントもやりがいです。特に、支援がうまくいった時の報告は、とても嬉しいですね。
子ども同士の関係性や加害・被害など、さまざまな理由で、措置変更により子ども自身が施設を離れなければならない時もあります。やはり、担当している子どもがそうなると辛いです。措置変更により状況が改善するケースもありますが、その度に、自分の力不足や児童養護の限界を感じています。
現在、当施設はたくさんのボランティアの方に関わっていただいています。子どもたちには施設の中の人間関係だけでなく、さまざまな人と関わって価値観を広げ、自立や成長をしてほしいです。定期的に特別な時間を持ち、子どもが心を許せる大人を一人ひとりに作ってあげたいです。
みなさんに伝えたいのは、当施設で暮らす子どもたちは、決してかわいそうな子ではないという事。一人ひとりが夢を持ち、いきいきと暮らしています。そのような子どもの声を、私たちも届けていきたいです。児童指導員や保育士の仕事は大変ですが、自分の人生を豊かにする仕事です。挑戦したいと思っていただけるよう、これからも子どもたちと向き合っていきます!
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