お喜びの声

2020/03/15

取材第30回-3週目 児童養護施設 ゆうりん [児童指導員]加藤 侑香さん

子どもの成長は、まるで自分のことのようにうれしく思います

児童養護施設 ゆうりん [児童指導員]加藤 侑香さん

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平成27年4月から「ゆうりん」にて、児童指導員として勤務しています。今は、年少から高3の男の子7名が在籍するホームのリーダーとして、子どもたちの日常生活の支援、さらには小2・小5・中3の3名の児童を担当しています。小学校の時からボーイスカウトをやっていたこともあり、ボランティア活動にも積極的に参加。「人の役に立っていきたい」との思いから、大学は社会福祉学部へと進学しました。社会福祉の中でも、特に「児童福祉」に興味があったため、4年生の時には、児童養護施設へと実習にもいきました。それまでにも「支援者として関わっていきたい」との気持ちから、勉強しているだけではわからない、現場の様子を肌で感じたいと、いろんな施設を見学させていただきました。「ゆうりん」で働きたいと思ったのは、小舎制の施設だからこそ子どもたちを手厚くみてあげられると感じたことと、見学に来た時の子どもたちの明るく穏やかな雰囲気からです。

実習の時には、子どもたちの「試し行動」などを目の当たりにし、うまく気持ちを切り替えられず、深く考え込み、精神的にまいってしまったこともありました。その時の経験を生かし、職員になってからは、子どもとの間に「壁」を作らないことを心がけています。また、子どもたちへの接し方も少しずつ変えましたね。例えば、挨拶をする時には、その子の名前を呼んでから挨拶するようにするなど、些細なことではありますが、「あなたに言っているんだよ」と伝わるようにしています。

この仕事をしていて「やりがい」に感じるのは、子どもたちの日々の成長に携わっていけることです。たとえば、今、担当している低学年の男の子ですが、「ゆうりん」に来たばかりの頃は、かんしゃく持ちで落ち着きのない子でした。小学校に入ってからも、度々学校の先生から電話がかかっていたのですが、1年たつと次第に落ち着き、顔つきも穏やかになってきたのです。ほかにも、補助輪なしで自転車に乗れるようになった時など、まるで自分のことのように嬉しかったですね。苦手なことや出来なかったことができるようになる、そんな姿をそばで見守ることができるのは、この仕事の醍醐味でしょう。

これからもっと取り組んでいきたいことは、子どもたちと「何かを一緒にやる」ことです。男の子だとゲームに偏ってしまいがちですが、もっといろいろなことを経験することで、その子が本当に熱中できるもの、趣味や特技になりそうなものを見つけてあげたいと思います。施設で暮らす子どもたちは、自己肯定感の低い子・自分に自身を持てない子が多いです。だからこそ、その子の「強み」となるものを、さまざまな経験を通じて、一緒に見つけてあげることができればと考えています。

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※掲載されている情報は、2020年1月現在の情報となります。

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