現状レポート

2016/12/10

第7回 卒園生の声 太田 啓介さん

株式会社ケイズエコロジーテクニカル 代表取締役

otasyacyou_IMG_5642 Q.施設で生活していたのは、いつ頃ですか?
私が施設にお世話になっていたのは幼少期、幼稚園の年中・年長の2年間でした。もともとは父・母・弟の4人家族だったのですが、父、そして母がいなくなってしまい、名広愛児園にお世話になりました。

Q.施設で過ごした思い出はありますか?
小さな頃だったので、あまり鮮明な記憶ではありませんが、施設の中には同じ年くらいからもっと大きな子どもたちまで大勢いて、いつもとても賑やかでしたね。施設での暮らしが嫌だとか、家に帰りたいとか思うことはなかったように思います。沢山の子どもたちとの共同生活は、思い返してみると、まるで毎日が修学旅行のようで、みんなでわいわい楽しく暮らしていましたね。

Q.施設を出た後はどうしていましたか?
私が小学校5年生の時に両親が離婚し、弟と一緒に母親の元で暮らすことになりました。その後、また母がいなくなってしまい、祖父母が一生懸命に育ててくれました。あまり金銭的な余裕がなかったため、高校進学時はアルバイトをして学費に充てていました。その頃、祖父、そして祖母が他界したため、弟と二人の生活が始まりました。当時、弟は中学2年生だったため、本来であれば中学卒業まで児童養護施設に入らなくてはならなかったのですが、私が高校を辞めて働いて面倒をみるからと周囲を説得し、地域の方々からも支援していただきながら、二人で生活していました。

Q.弟さんを養いながらの生活はどうでしたか?
民生委員の方や、近所の塗装会社の社長さんなど周りに協力してくれる方がたくさんいたので、その方々にお世話になりながら、何とか毎日生活していました。金銭的にはかなり厳しくて、お金が底をつき、たいへんな思いをすることもたくさんありました。若気の至りで人に言えないようなことをしてしまったこともありました。周りの人たちのように、とにかく人並みに、普通になりたいと思っていました。ごく普通の生活に憧れていましたね。

Q.今のお仕事に就いた経緯を教えてください
10代の頃は数え切れないくらい沢山の仕事を転々とし、21歳の時に当時2歳年上の先輩と一緒に今の会社の前身のような清掃会社を立ち上げ、その後、26歳で独立・起業しました。若い頃から苦労してきたこともあり、「いつか、ぜったいに成功してみせる!」とがむしゃらにやってきました。弟も27歳の時に独立し、今では塗装会社を経営しています。
会社をはじめた当初は、とにかく早く借金を返すことばかりが先立ち、自分自身のため、私利私欲を満たしたいとばかり思っていましたが、年月が経つにつれ、次第に「人のために」と思うようになりました。人に対して貢献すること、これこそが社会貢献に繋がります。雇用に関していうと、私の会社では児童養護施設出身の人はもちろん、高校中退・外国人・高齢者など、様々な人たちをどんどん受け入れていきたいと考えています。会社は人がいないと成り立たないからです。

Q.ROOKIES(ルーキーズ)の活動について教えてください。
ルーキーズは、児童養護施設出身の若者たちの就労支援をしようと結成された、東海地方の企業50社ほどのグループです。私も活動内容はもちろん、この会を立ち上げた株式会社Caratの代表である高井社長の想いに賛同し、児童養護施設出身の子どもたちの将来の可能性を広げたいと活動に参加しています。
児童養護施設出身の子どもたちの多くは、進学することを望まなければ、中学もしくは高校卒業と同時に施設を出ていかなくてはなりません。つまり、仕事を探すと同時に住む所も探さなくてはならないのです。さらに、状況によっては住むところの保証人になってもらえない子どもたちもいるため、住み込みや寮のある仕事を探す必要が出てくるのです。これが職業選択の幅を狭める原因の一つでもあります。そこで、ルーキーズの会員企業は、寮がなくても経営者自身が保証人となり、住むところを用意してくれています。また、児童養護施設出身者の気持ちを理解しようと集まった経営者たちの組織ですから、何か困った時には相談窓口として活用して欲しいです。ルーキーズは児童養護施設出身の人たち専用のハローワークのようなものです。遠慮せずお気軽に相談してください。

Q.これから社会に出る子どもたちにメッセージをお願いします。
仕事に関して言うと、1つの仕事に固執しなくて良いと思います。若いうちは自分にとっての天職を探す時期だと思います。色々な仕事を経験していくのも良いでしょう。誰もが小さい頃からなりたいものがあるわけではありません。焦らずに自分の目指す道に向かって挑戦して欲しいです。
すぐになりたい仕事がみつからなくても大丈夫です。でも、何かを見つける努力をしながら、一度やろうと決めたことは、すぐに投げ出さずにできる限り続けてみることが大切です。どんな簡単なことでも良いから何か一つ続けてみてください。私は、毎朝、会社のトイレ掃除を10年以上も続けています。今では出社をしたらまず神棚の水を変え、トイレ掃除をするのが当たり前になっています。何かひとつだけでいいので、毎日できることを見つけて続ける。つまり自分の決めた約束ごとをしっかり守ること。これが自分の自信に繋がるのです。
最後に、私もみなさんを全力で応援していきますので、夢を持ち続けて欲しいと思います。

株式会社ケイズエコロジーテクニカル

設備清掃のプロフェッショナルである弊社は、通常の清掃業者では対応出来ないような設備まで、あらゆる清掃業務を行なっております。状況に応じた定期清掃プランのご提案もさせて頂きます。特殊車輌の完備も完備し、清掃と廃棄物収集運搬を同時に行う事で、コスト削減もご提案できます。東海四県の特管及び産業廃棄物収集運搬許可証の取得しておりますので東海地域はおまかせください。また、処理に伴う事務処理の代行(マニフェストも標準発行)も行います。自社洗浄工場ではお客様の治具部品の精度、クオリティーを維持する為に各化学薬品に対応する専用工場を完備しています。弊社のスタッフは、多種多様な免許も取得し、お客様のニーズに合わせ、免許取得にも積極的に取り組んでいます。多種多様な特殊清掃で培ったノウハウ・技術をぜひお役立て下さい。他社では手に負えない物件でもご相談下さい。

【住所】〒468-0047 愛知県名古屋市天白区井の森113
【電話】 052-892-5681
【H  P】 ks-ecology.co.jp/

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※掲載されている情報は、2016年8月現在の情報となります。

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