現状レポート

2019/03/08

取材第23回-2週目 児童養護施設 風の色 [保育士]木村 美結さん

子どもたちがのびのびと、やりたいことに挑戦できる場を作ってあげたい。

児童養護施設 風の色 [保育士]木村 美結(ミユ)さん

児童養護施設 風の色 [保育士]木村 美結(ミユ)さん

教育大学を卒業後、こちらの施設に就職し、保育士として勤務しています。まだ1年目ですが、年長・未就園児の子どもを担当しています。子どもが好きで、保育士になりたいと教育学部の進学をしたのですが、児童養護を専攻されている先生との出会いがきっかけで、児童福祉の分野へ興味を持つようになりました。施設のスタッフが子どもたちと一緒になって、子どもたちのこれからのために支援していく、自分もそんな一人になれれば、子どもたちの成長を側で支えていければと、児童養護施設への就職を希望しました。

今はまだ、時間があっという間に過ぎていく毎日ですが、やはり子どもたちの成長を肌で感じることができるのが、何よりのやりがいです。例えば、ひらがなを書けなかった子が練習するうちに書けるようになったなど、ほんの些細なことでも、できなかった事ができるようになるのを側で見守れるのがこの仕事の良い所と感じています。自分との関わりがその子の成長へと繋がったと感じた時はとてもうれしいし、もっと成長を支えていこう、応援していこうという気持ちになります。担当の子が母の日のプレゼントを幼稚園で作ってきた時、誰に渡すの?と聞いたら、「美結ちゃんだよ」と言ってくれた時のうれしさは、これからもずっと覚えていると思います。

子どもたちがのびのびと、できるだけやりたいことをして過ごせるように、やりたいことを叶えられるようにしてあげたいと日々他の職員のみなさまと頑張っていますが、もっとその子が本当にやりたいことを叶えてあげられるようになりたいと思っています。例えば、「これでもいい?」と代わりの案を出すのではなく、その子自身が「やりたい!」ことをそのままやらせてあげたい。でも、ただ「やりたい」と言っているからと何でも闇雲に叶えることはできません。「やりたいこと」の目的をきちんと考え、その子の成長にとって必要かどうかを見極めるのも、私たちの役目だと思っています。

200人ほどいる同級生の中で、私と同じような児童福祉関係の職業についている人は、1割ほどです。そんな現状であるからこそ、興味のある学生さんには、施設で暮らす子どもたちの姿をもっと見て欲しいと思っています。実習は、成績に関係することもあり、自分の思うように子どもたちと接することが難しいと感じる人もいるかもしれません。でも、改めてボランティアで来てみたことで、心に余裕を持って子どもたちと接することができ、それが大きな糧となりました。子どもたちに関わっていく仕事に興味がある学生さんは、ぜひ実習以外でも施設を訪れてみることをおすすめします。その事が、本来の自分の思いに気づくきっかけになるかもしれません。

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※掲載されている情報は、2019年1月現在の情報となります。

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