現状レポート

2024/05/30

取材第37回-3週目 児童心理治療施設 中日青葉学園 わかば館[保育士]金谷 直哉さん

飲食店勤務やスポーツ講師を経て、児童心理治療施設の保育士に。自分の経験を子どもにも還元したいです。

児童心理治療施設 中日青葉学園 わかば館[保育士]金谷 直哉(かなたに なおや)さん


私はわかば館の保育士として、子どもが安心・安全に過ごせるよう日々の生活を支援しています。家庭復帰をサポートするため、幅広い業務を行っています。

10代や20代の頃はさまざまな経験をしたいと考え、飲食店で働いたり、自転車で旅をしたりしていた事もあります。幼稚園や保育園の課外授業でスポーツ講師をしていた頃、もっと子どもと関わる仕事がしたいと思うようになりました。それから昼は幼稚園で働き、夜は専門学校に通って、保育士や幼稚園教諭の資格取得を目指す生活を3年間続けていました。スポーツ講師の経験は今でも役に立っています。子どもとスポーツをしながら、子どもの性格や気持ちに気づくこともあります。

児童養護施設について知ったのは、専門学生時代です。専門学校では当学園の学園長が講師を務めていたため、児童養護施設について話を聞き、保育士も働ける場所であると知りました。また、幼稚園で働いていると、虐待やネグレクトなどについて考える事がよくありました。虐待やネグレクトを経て児童養護施設で暮らし始める子どももいると知り、支援したいと思ったんです。

児童心理治療施設のわかば館では、おもに発達障害のある子どもと関わっています。発達障害は治せないものです。周囲の大人がどのように子どもの強みを伸ばし、支援をしていくかが大切だと思っています。また、子どもの発達障害から親の虐待へとつながるケースも多いので、知識のある大人が親や子どもへ助言をし、寄り添っていく必要があると考えています。働き始めた当初は子どもの苦手な事やできない事に対し、理解がおいつかずとまどった事もありました。専門学校でも発達障害に関する授業はありましたが、一人ひとりを大切にして今も関わり方や支援について考える毎日です。

わかば館で働き始めて、1年が経ちます。まだ発達障害のある子どもに対して、保育士の自分に何ができるのかうまく説明できませんが、まずはこれまでの経験を活かして子どもに還元できるようにしたいです。そして、子どもたちも生きやすい環境を作っていきたいと思っています。それが、子育てしやすい世の中にもつながっていけばと考えています。

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※掲載されている情報は、2024年3月現在の情報となります。

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