現状レポート

2025/03/01

取材第43回-1週目 児童養護施設 慈友学園[児童指導員]中川 雄貴 さん

自分の経験を活かして、子どもたちだけではなく後輩たちもフォローしていきたい。

児童養護施設 慈友学園[児童指導員]中川 雄貴 さん(なかがわゆうき さん)

慈友学園の児童指導員として働き始めて6年目です。現在は特定の子どもの担当はなく、すべての部屋のバックアップやサポートを担当しています。
初めて当施設に訪れたのは実習のときでしたが、当時は建て替えから1年くらいたった頃で、とてもキレイで新しい施設だと感じました。児童養護施設はドラマなどで見ていた学校のような雰囲気ではなく、子どもたちが住みやすいように、職員側からも子どもを見守りやすいようによく考えて建てられていると感じました。子どものケアを充実させるにはこのように環境整備も大事だと知りました。
当施設は、幼児から高校生までの男の子のみが暮らす場所です。当施設で実習するまで、男の子のみの施設があると知りませんでした。自分が男性なのもあって、女の子に注意したり、アドバイスしたりする難しさを感じることもあったため、当施設のような男の子のみの環境が自分には合っていると思ってここで働く事にしました。

6年間勤めてきたので、児童も送り出してきました。退所した子どもが、健康で日常生活を送っている姿を見せてくれるとホッとします。自分が伝えてきた事をしっかりできていると話してくれることもあり、やりがいを感じます。施設を出ると大変な思いをすることもあるとは思いますが、最終的に社会人としてうまく生活していけばそれでいいと思います。だからこそ当施設にいる間は、安心して楽しく過ごしてほしいですね。

当施設では、たくさんの皆様からご支援をいただいています。どのような形でご支援をいただいても、とても嬉しいですし、ありがたいです。特におもちゃやおかし、カップ麺が届くと子どもたちは喜んでいます。基本的に毎日、調理員さんが栄養満点でおいしい食事を作ってくれていますが、時々食べるカップ麺にはテンションが上がるようです。

今までで特に大変だったと思う出来事は、働き始めて2~3年目の頃に担当していた子どもの事。特性を持っていたからだと思いますが、注意をしてもなかなかうまく伝わらず、反抗される事が多くて、とても辛かったです。今思えば、愛情の裏返しだったのか、何か伝えたかったのかもしれません。しかし、当時は心が折れそうになるほどでした。他の職員に対応を代わってもらったり、相談したりもしていましたが、大変でした。今ならもう少し、他の対応ができると思います。この経験を活かして、後輩には、私がしっかりとサポートしてこのような辛い思いをさせたくないです。今後は、子どもたちにとって楽しくて安心できる施設であり続けるだけでなく、後輩の皆様にとっても、もっと働きやすい場所にしていきたいですね。

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※掲載されている情報は、2025年2月現在の情報となります。

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