現状レポート

2024/09/01

取材第40回-1週目 乳児院 波うさぎ [旧施設長]寺倉 正恵さん

モンテッソーリ教育を軸に、子どもの発達にあわせた支援をスピーディーに実践しています。

乳児院 波うさぎ [旧施設長]寺倉 正恵さん(てらくら まさえ さん)


取材後に法人内で移動されることが決まり、旧施設長としてご紹介させていただきます。
乳児院「波うさぎ」の施設長を始めて、2年程が経ちます。それまでは同法人の障害者入所施設や児童養護施設、障害児入所施設などで働いていました。特に、当施設で暮らす0~3歳という年代の子どもの発達はめまぐるしく、成長スピードが速いです。子どもの発達にあわせて、必要とする支援をテンポよく実践していく必要性を日々感じています。そのために、常に子どもの様子を見て、必要な支援を見定めていきます。その時の対応が子どものこれからの人生を左右する事もあると思うと、責任の重さを感じます。

法人全体の主軸として、モンテッソーリ教育があります。モンテッソーリ教育では、子どもを注意深く観察し、発達にあわせた支援の実践がカギとなります。そのための環境を整えていくのが、私たち大人の役目。中心は子どもです。大人がすべて手助けするのではなく、子どもが主体的に遊びや活動に関わっていけるような支援が強みです。職員たちにも「こうあるべき」ではなく、子どもが必要とする支援をタイムリーに行う大切さを伝えています。私は、モンテッソーリ教育に基づいた支援にとても魅力を感じています。相手を観察してニーズを把握し、それに対してどのように支援していくか考えるのが好きです。

モンテッソーリ教育にも通ずる部分ですが、子どもが自然体でいられる事を大切にしています。例えば、柵のあるベビーベッドは新生児以外では使いません。子どもたちはふとんで寝ています。子どもが自由に動き回る事のできる環境で、子どもが入れない場所をできるだけ作っていません。家庭に近いような環境です。

施設長になってからは、自分がほめられるよりも、職員たちがほめられた時が一番嬉しいです。当施設には、初めて乳児院で働く職員もたくさんいます。職員も、子どもたちとともに成長していってほしいです。知識よりも、職員の「子どもが好き」という熱意を大切に。そこから経験をどんどん積み重ねていってほしいです。

日頃、たくさんの方からご理解や支援、寄付をいただき、お礼を伝えたいとずっと思っていました。以前、子どもが初めて履く「ファーストシューズ」の寄付をいただいた時は、一生に残る写真を撮る事ができ、成長の証にもなってかけがえのない思い出となり、とてもありがたかったです。当施設で暮らす子どもたちには、たくさんの大人が応援してくれている事を伝えていきたいです。寄付や支援が自分のためだと思えると、子どもたちも嬉しいのではないでしょうか。

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※掲載されている情報は、2024年7月現在の情報となります。

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