現状レポート

2019/09/01

取材第28回-1週目 児童養護施設 梅ヶ丘学園 [保育士]渡邉 泉佳(みずか)さん

日々がんばって暮らしている子どもたちの気持ちに応えていきたい

児童養護施設 梅ヶ丘学園 [保育士]渡邉 泉佳さん

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新卒として梅ヶ丘学園に就職し、4 月で2 年目となりました。小学校の卒業アルバムにも書いてあるのですが、小さな頃から幼稚園や保育園の先生が夢だったこともあり、大学の保育科へと進学しました。そんな私が「児童養護」に興味を持つようになったのは、大学3 年時の社会福祉専攻の先生との出会いです。「もっと知りたい、学びたい」と先生の授業は毎回1 番前の席で聞くほどで、ゼミナールでもお世話になり、2 回の教育実習の際にも児童養護施設を選びました。

梅ヶ丘学園で働きたいと思うようになったのは、4年生前半の実習時にこちらでお世話になってからです。実習以前から「1 度見学に行ってみたい」と興味を持っていたのですが、ある職員の方の子どもの見かた、一つひとつの支援、見守り方に強く共感し、私もこのような支援ができるようになりたいと憧れを抱き、一緒に働いていきたいと、こちらの施設への就職を希望しました。

現在は保育士として、幼児ホームで1 歳〜年長までの13 人の子どもたちの日常生活全般のサポート、また4 人の2 歳児を担当として受け持っています。職員として勤務するようになって1 年が過ぎ、ようやく家事などの日常業務に慣れ、子どもたちとの関わりを持てるようになってきたと感じています。はじめは、子どもたちの「試し行動」もあり、他の職員だと滞りなくできることが、私だと「うまくいかない」「言うことを聞いてくれない」という時期があり、たいへんに思うこともありました。しかし、そんな時も先輩職員たちが子どもとの間に入ってくれたり、話を聞いてくれたり、それぞれに支えてくれ、助けて頂きました。これまで、「疲れた」と思うことはあっても「行きたくない」と思ったことがなかったのは、周りの人たちの温かさや支えがあったからだと思います。

私はまだ若いこともあり、子どもたちも「職員」というより「お姉さん」のような存在として親しみ持ってくれています。独身で実家暮らしなので、プライベートでは小さな子どもと関わることはなく、だからこそ仕事を通じて、子どもたちの成長を見て「やりがい」を感じます。特に小さな子どもたちは成長が早いので、冬にできなかったことが春にできるようになったり、発語がちょっとずつ増えてきたり、それをそばで見ていられるのが毎日の楽しみであり活力になっています。ここで暮らしている子は家庭で暮らす子よりも自分のことを自分でやれる子が多く「がんばっているんじゃないかな?」と感じる子が多いです。小さな子どもがやらないようなお手伝いも「大変でしょ?」と手伝ってくれる子もいます。つい、それが当たり前になってしまいがちですが、そうではない。そんな子どもたちだからこそ、きちんと支えてあげたい、気持ちに応えてあげたいです。

日常の業務以外に取り組んでみたいことは「歌」です。学生時代、合唱部やアカペラサークルに参加していたこともあり、私にとって「歌」は欠かせないもので、仕事中もつい口ずさんでしまいます。子どもたちと一緒にテレビを見ていると「歌って」と頼まれたり、「音楽の集い」に出演する子にアドバイスしたり、私といえば「歌」と子どもたちも思ってくれているようです。だからこそ、子どもたちに歌の楽しさを伝えたい。「歌」を通じて、私らしい支援をやってみたいです。

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※掲載されている情報は、2019年7月現在の情報となります。

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